運行管理システムには指示書作成の助けになってくれることはもちろんのこと、動態管理を効率的に行えることを求める人も多いでしょう。指示書の作成とともに、動態管理もなかなか時間が取られてしまう煩わしい作業のひとつです。
そのため、運行管理システムの中には動態管理を圧倒的に楽にしてくれる機能が搭載されたタイプがたくさん存在します。賢くシステムを選ぶことができれば、今まで動態管理に使っていた時間を大幅に削減し、その分別の作業に注力できるようになることでしょう。
そこで、ここでは動態管理機能が優れている運行管理システムを4つ紹介していきます。どのシステムもそれぞれまったく違った強みを持っているので、ぜひチェックしてみてください。
目次
- アラート機能搭載
- 日報アプリ機能もある
- 車両ごと・乗務員ごとの一覧化もできる
おもな機能 | 運行計画作成、ルート間の距離・時間の自動計算、法令順守チェック、休憩地設定、運行指示書出力など |
Googleマップとの連携 | 〇 |
問い合わせ | 電話、メールフォーム |
会社情報 | 株式会社データプラス 佐賀県鳥栖市藤木町1-48 |
ドライバーの各種時間を自動集計し、基準を超えたらアラートでお知らせ!
指示らくネットは、ドライバーの運転時間や拘束時間といったことを集計して、そうした時間を厚生労働省の改善基準告示をもとにチェックしてくれる機能が搭載されています。そのため、勤務時間などに問題があればすぐにわかるので安心です。アプリで日報を作成できるようになっているのも魅力的です。
指示らくネットのポイント
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アラートでお知らせ
動態管理では、基準を超えた労働時間になっていないかという部分のチェックも欠かせませんが、指示らくネットはその部分についてカバーできる機能が備わっているので非常に便利です。ドライバーの運転時間や拘束時間を集計し、厚生労働省の改善基準告示に沿ってチェックを行い、4時間以上の連続運転や長時間の拘束はアラートで知らせてくれるのです。アラートされた内容に対応するだけで、簡単に基準を守ることができます。
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便利なアプリ機能
スマートフォンやタブレットを使って日報作成や動態管理、安否確認をすることもできます。そうした作業は動態管理では非常に重要になってくるので、それらがスマートフォンやタブレットで簡単に行えるアプリがあるのも大きな強みだといえるでしょう。
日報の作成などは手書きで行わなければいけないですが、手書きだとどうしてもかなり時間がかかってしまいます。しかし、アプリ上で作業可能となると、大きく時間を短縮できます。 -
運行実績の自動出力
オプションにはなりますが、運行実績を自動で出力できる機能も存在します。タブレットで運行履歴や業務実績を記録し、記録した情報が日報へ反映されます。
各乗務員の運行後に運行管理者側で日報を出力することも可能です。乗務員側からしか実績を出力できない場合、つい出力を忘れてしまうといったことが起こる恐れもありますが、管理者側で実績が出力できればそういった事態になるのを防げる可能性も高まることでしょう。
- クラウドタイプ
- ダッシュボードで簡単操作
- アルコール検知器連動可能
おもな機能 | 運行管理、労務管理など |
Googleマップとの連携 | 記載なし |
問い合わせ | 電話、メールフォーム |
会社情報 | 東海電子株式会社 静岡県富士市厚原247-15 |
運管プロの強み
運管プロでは、リアルタイムで動態管理ができるようになっています。運行管理に必要な日報管理・稼働実績の集計・拘束時間管理・改善基準告示違反のチェックといったことが標準機能として搭載されているため、動態管理ではかなり役立つのです。クラウド対応ドラレコも存在し、そちらも活用できます。
運管プロのポイント
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リアルタイムで動態管理できる
運行管理では必須となる日報管理、稼働実績の集計、拘束時間管理、改善基準告示違反のチェックといったことが基本機能としてすべて搭載されています。そのため、事務所などのPCでいつでもドライバーの運行状況を管理可能なのです。
運行状況の管理ができれば、動態をスムーズに管理できます。動態管理にかかっている時間を少しでも短縮したいと考えているなら、ぜひ導入を検討してみてください。 -
クラウド対応ドラレコ
運管PROでは、急ハンドルや急ブレーキでトリガーがかかった映像をドラレコにしっかりと記録してくれます。そのため、自社のルート上で起こりうるヒヤリハットを記録として残しておくことができ、今後の教育に役立てられるのです。
そういった危険な点について記録しておけるのも、動態を正しく管理していくには役立つはずです。危険が回避できれば、正常な動態で業務に当たれなくなってしまうドライバーが減ることでしょう。 -
簡単操作
操作はとても簡単で、リモコンもしくはタッチパネルでデジタルタコグラフを操作できます。しかし、リモコン操作が標準でタッチパネルはオプションとなっているため、より簡単に操作が行えるようにしたい場合はオプションとして追加するとよいでしょう。
操作が簡単になれば、思わぬ労働時間の超過が避けられるようになることが見込めます。ぜひその点からも導入を検討してみてください。
- 日々進化している
- 使いやすい
- 安心のサポート
おもな機能 | 走行履歴・安全運転診断、車両予約、稼働状況確認など |
Googleマップとの連携 | 記載なし |
問い合わせ | メールフォーム |
会社情報 | 株式会社スマートドライブ 東京都千代田区有楽町1-1-2 日比谷三井タワー12階 |
スマートドライブの強み
スマートドライブには、現場での課題を解決するために必要な機能が豊富に搭載されています。それだけでなく、そうした機能が日々アップデートされて行っているのが強みです。そのため、車両管理システムではしばしばあるような「実際の位置と違っている」といったことが起こりづらくなっています。
スマートドライブのポイント
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豊富な機能
スマートドライブは高性能な機能が厳選されて搭載されています。具体的には走行履歴・安全運転診断、リアルタイム位置情報確認、車両予約、業務ステータス確認などです。しかし、例として挙げたのはごく一部に過ぎず、他にも非常にたくさんの機能が揃っています。
それだけに留まらず、そういった各種機能は日々アップデートされています。そのため、動態管理においてミスが起こる可能性はとても低いです。 -
洗練された操作性
洗練されたデザインかつ使いやすい操作性も魅力といえるポイントになっているといえるでしょう。管理システムはただ機能が搭載されていればよいわけではなく、いかに使いやすいかもとても大事になってきます。
デザインが洗練されていて、操作性も優れていれば、そのぶん業務の効率が上がることが期待できるのです。もしそういったことを期待するのなら、スマートドライブを検討してみてください。 -
サポートも万全
システムは導入すればそれですべてが上手くいくというものでもありません。導入してから万が一なにかがあった時のために備えておくことも必要となります。
その点についてもスマートドライブは対策が万全です。導入後にしっかりと活用して成果を出していけるようにサポートをしてもらうことができます。無料オンラインレクチャーをはじめとして、様々なサポートが受けられるようになっているので安心です。
- 事故を減らせる
- 日報・月報の自動作成
- リアルタイムの稼働確認
おもな機能 | 危険挙動の可視化、安全運転支援レポート、日報の自動作成など |
Googleマップとの連携 | 記載なし |
問い合わせ | メールフォーム |
会社情報 | パイオニア株式会社 東京都文京区本駒込2-28-8文京グリーンコート |
ビークルアシストの強み
ビークルアシストには、事故防止のための機能がたくさん搭載されています。危険運転への警告、安全運転支援レポート、運転評価メール、危険挙動の可視化といった機能があるため、ドライバーが危険な運転をする可能性を減らすことが可能です。車両管理のための機能も豊富で、動態管理に役立ちます。
ビークルアシストのポイント
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事故を防止できる
ビークルアシストには日々の安全運転指導を自動化できる機能がたくさん揃っています。ドライバーに危険を自動で報告してくれるため、そういった意味で動態管理の効率化にはかなり役立つといえるでしょう。
危険挙動の発生時にはメールが管理者に送信され、そのメールからクラウドにアップされた危険挙動の動画を見ることができるなど、ほかにはないような機能が揃っているのです。事故防止を考えるなら最適なシステムです。 -
車両管理業務にも強い
酒気帯び確認結果入力機能があるため、ドライバーが酒気帯び運転をしていないか徹底的にチェックできます。保存期間は13か月でいつでも内容を確認できるので、管理業務においても非常に優れたシステムといえるでしょう。
日報の自動作成機能もあり、高精度の走行ログデータをもとにして日報や月報を自動作成してもらえます。その点も、動態管理を楽にしてくれる部分となっているのです。 -
リアルタイムの動態管理
詳細な動態管理については、リアルタイムで行うことができるようになっています。各車両の位置情報やステータス情報を把握できるので、高度な運行管理が実現可能です。
走行履歴レポート機能というものもあり、指定した日時の車両別走行ルートを分析するということもできます。さらに、管理者が設定したエリアへの車両の出入りを検知し、管理者やドライバーに通知する機能といったものまで搭載されています。
動態管理とは?
一般貨物自動車運送事業などにおいての動態管理とは、車両をはじめ移動体の位置情報や状態をリアルタイムに記録・管理して業務を効率化することをいいます。動態管理はGPSが搭載されている端末を車両に搭載して走行し、衛星から位置情報などの走行データを取得する仕組みになっています。
取得できるのは走行距離だけでなく、ドライバーの稼働時間など多岐にわたり、それらのデータは専用のシステムを利用してパソコンなどの端末で確認することができるのです。運搬業のほかに営業や建築業といった業種で管理システムを導入することも増えており、さまざまな活用をしながら業務内容の改善を図っている企業も少なくありません。
またこれまでの動態管理では、高価な車載端末を車両に設置して、データの確認をする際にはパソコンに専用のシステムをインストールしなければならず、費用面や技術面でも導入をためらっていた企業もあったでしょう。しかし現在、運行管理システムは車載端末よりも手軽で低価格になっており、専用のシステムを介さずWEBブラウザ上でデータを確認できるものが増えていることから、導入のハードルが下がっています。
トラックの動態管理についてどのようなメリットがあると思いますか? WEBアンケートで調査!
ここまで動態管理について解説してきました。実際に動態管理に優れている運行管理システムを導入することについて、どのようなメリットを感じる方が多いのでしょうか?当サイトではWEBアンケート調査を実施したので、結果を見てみましょう。
第1位は「業務負担の軽減」でした。GPSを使った動態管理システムを導入することで、リアルタイムで運行状況や配送状況を確認できるようになります。
道路状況を把握したり、ルート変更のための情報収集をする手間が省けてとても便利です。また、各ドライバーへいちいち確認の連絡をする必要もなくなるため、管理者とドライバー双方の負担軽減にもなります。
第2位は「事故の低減」でした。動態管理システムには、走行ルートのほか速度超過、急発進・急ブレーキなどの運転の記録をデータとして残す機能があります。これらを利用してドライバーへの運転指導や安全運転の啓発ができることによって、事故のリスクを低減することができるのです。
第3位は「生産性の向上」でした。動態管理システムを利用することで、多数の車両やドライバーの位置を確認できるようになります。これにより配送ルートや稼働の最適化、誤配送の防止につなげることができます。さらに計画変更へのスピーディーな対応も可能になります。
アンケートの結果は以上となります。次の見出しでは動態管理のメリットについて、さらに詳しく解説します。
動態管理のメリット
動態管理を行うことでどのようなメリットがあるのでしょうか。業務改善や従業員の働き方改善などを行いたいと考えている企業は、ぜひチェックしてみてください。
生産性の向上
動態管理機能を利用するとGPSを活用して、各車両の位置をリアルタイムで把握できるようになります。この情報をもとに無駄のない配送や集荷指示などができるようになり、毎回電話でやり取りを行わなくてもシステムで確認して指示できるので、指示のミスを減らすこともできます。
また蓄積されたデータを分析し、配送や営業のエリアを可視化することも可能なので、これまで見えていなかった課題や問題点を把握できるようになり、車両配置を最適化することもできるでしょう。可視化されることで重複やルートの無駄がひと目でわかるようになるので、効率化や生産性の向上に繋がるのです。
さらにリアルタイムで道路状況なども確認できるので、渋滞に巻き込まれる前にルートの変更を指示することも可能です。これにより目的地に予定通りに到着するためのサポートもでき、効率的な運送を可能にしてくれます。
業務負担の軽減
動態管理機能の利用で、従業員の業務負担の軽減ができるというメリットもあります。これまで管理作業には従業員の位置を確認するためにドライバーに連絡したり、周囲の道路状況を把握したり、さらにルートの変更のためにさまざまな情報を収集したりという作業を管理者が行わなければなりませんでした。
これには長年のノウハウが必要であり、ある程度業務に慣れている方でも時間のかかる作業であったため、従業員の負担も大きかったでしょう。その点、システムを利用すればこれらを瞬時に自動で行ってくれるので、作業にかかる負担を大きく軽減できるのです。
またドライバーにとっても、動態管理ができる運行管理システムを利用することで日報の作成を自動化できるなどのメリットがあり、業務の負担を減らすことに繋がります。スタッフ全体の業務を効率化して負担軽減を実現すれば、人材不足の問題も解決することができるでしょう。
事故の低減
従来のシステムでは、ドライバーの走行内容を把握しにくいという問題もありました。そのためドライバーがどのように業務を行っているのか、安全に配慮した運転ができているのか、適格性はどうかなどを判断しにくかったのです。
その点動態管理システムを導入することで、ドライバーの正確な現在位置や走行距離、また運行内容などもすべて可視化することができます。例えば急ブレーキや急発進、スピード超過といったドライバー個人の癖までも把握することができるので、個別に安全運転への指導をしやすく事故の低減に繋がるでしょう。
コスト削減
動態管理システムにて、配送指示を効率化したり稼働状況を正しく把握したりすることで、無駄な稼働や待機車両の抑制に繋がることから、コスト削減も実現できます。必要以上の増車を防ぐことができるのはもちろん、稼働率の低い車両を発見して車両台数を減らすことも可能です。
またシステム上で走行燃費も可視化されるので、燃費を意識した運転を心がけられるようにもなります。1台ごとの効果は小さくても、保有台数が多い会社では小さな積み重ねが大切であり、長い目で見たときに大きな効果に繋がるはずです。
動態管理機能を備えた運行管理システムを導入しよう!
動態管理システムは適切な配車を行ったり、コストを削減したり、また従業員の負担を軽減したりと、業務の効率化や改善に大きな効果を発揮してくれます。動態管理機能が搭載された運行管理システムを利用することで、運行管理に必要なさまざまな作業を一括で行えるようになります。ぜひ自社に適した運行管理システムを導入し、業務の内容を見直しましょう。